2011年 07月 02日
超短編小説:6 |
『小さいおじさん』
ある日、いつものように、ガスコンロでフライパンを振るっていると、玉葱をひとかけらコンロの後ろの隙間に落としてしまった。
出来上がった料理を皿に盛り付けた後、コンロの後ろを覗いてみると、小さいおじさんが居た。
小さいおじさんは、小さい椅子に座り、小さいテーブルで、小さな玉葱のかけらを食べていた。
と、不意にこちらを見上げ、握りこぶしを突き出した。親指が上に立っている。美味しいと言っているようだ。
やがて玉葱を平らげ、当たり前のようにコンロの下に消えていった。
それ以来、我が家のキッチンでは時々小さいおじさんが現れ、ご飯を催促するようになった。
こういう場合、どうするのが適当なのだろうか。困っている。
ある日、いつものように、ガスコンロでフライパンを振るっていると、玉葱をひとかけらコンロの後ろの隙間に落としてしまった。
出来上がった料理を皿に盛り付けた後、コンロの後ろを覗いてみると、小さいおじさんが居た。
小さいおじさんは、小さい椅子に座り、小さいテーブルで、小さな玉葱のかけらを食べていた。
と、不意にこちらを見上げ、握りこぶしを突き出した。親指が上に立っている。美味しいと言っているようだ。
やがて玉葱を平らげ、当たり前のようにコンロの下に消えていった。
それ以来、我が家のキッチンでは時々小さいおじさんが現れ、ご飯を催促するようになった。
こういう場合、どうするのが適当なのだろうか。困っている。
by kumoganagareteiku
| 2011-07-02 19:00
| 超短編小説