2011年 11月 12日
エッセイ |
『骨がくっ付きません』
先日、掛かりつけの整形外科で骨折した肋骨の診察を受けてきた。
もちろんレントゲン写真も撮った。
診察室に入ると、その写真が、パソコンの画面に出ている。
右側が3週間前に撮ったもの。
左側にその日撮ったもの。
日付が入っていないと、どっちがどっちだか分からない。
つまり、全く変わっていないのだ。
ある程度の時間が経つと、骨折した部位に“仮骨 (かこつ)”というものが現れ、レントゲン写真にも写り込んでくるらしい。
“仮骨”とは 骨折や骨の欠損が起きた部分に、新しくできる不完全な骨組織、というものだそうだ。
う~む、この説明だけではなんだかよく分からない。
そもそも骨折とは、どのように治癒していくのだろうか。
まず、骨折を起こすとその骨折面より出血が起こるのだそうだ。なるほど、骨にも血が通っているのだ。
また、同時に骨芽細胞というものが出現する。この細胞は後に骨を構築する骨細胞のもとになるとのこと。
そして、骨折周囲に出血した血液は徐々に固まり繊維化していき、そこに骨芽細胞が定着し、仮骨を形成していくのだ。
つまり、“仮骨”とは骨折部を正常な骨で再生するまでの仮補修みたいなもののようだ。
この仮骨は、骨折部を取り巻いて、はじめは表層より形成し、徐々に骨の中心部へ到達していく。
ちなみに、この仮骨の形成が完成するまでは非常に脆い状態なので副木などの支えをあてて固定するか、もしくはギプスで固定しなければならない。
仮骨形成が完成するとしばらくの間は骨折部分に骨のこぶができたようにふくらむのだそうだ。
確かに腕を骨折した息子も、治っていく過程で、触ってみるとポッコリしたものがあった。
このこぶ状の仮骨は数ヶ月(年齢や部位により数年)かけて吸収されながら本来の骨に置き換えられていき正常な骨に戻るのだそうだ。
なお、正常な骨に戻るまでの間は、骨本来の耐久力が無いため再骨折しやすいということだ。
なるほど、気をつけるとしよう。
つまり、現在の私の状況は、血液が繊維化したものが骨を繋いでいるということになるのだろうか。
いやはや、何かが繋いでいるらしいことは分かっていたが、それが血液だとは思わなかった。
あっぱれ血液。
さて、レントゲン写真に戻るが、これを見て気になったことがある。
折れた骨の断面がズレているのだ。
素人目に見ても明らかにズレている。
もっとも、拡大してあるので実際にはわずかなものなのかもしれないが。
これを先生に聞いてみると、
「そうね、ズレてるね。」
あの、まっすぐにもどるんですか?
「いや、戻らないね。このままくっつきます。」
…。
しかし、よく聞いてみると、この程度のズレは大した事ではないということだ。
これを治すとなると、かなり大変なことをしなければならないようだ。
なんとも、骨の世界もイロイロとあるのだ。
それにしても、診察の時に先生が「痛い?」とか言いながら、折れた場所周辺をグイグイ押してきたのだが、家に帰ってからなんだかじんわりと痛みだした。
ほんの少しだけれど、でも痛い。
昨日までは、なんともなかったのに…。
せ、先生、その診察方法はどうなんですか。
ねぇ…、先生?
先日、掛かりつけの整形外科で骨折した肋骨の診察を受けてきた。
もちろんレントゲン写真も撮った。
診察室に入ると、その写真が、パソコンの画面に出ている。
右側が3週間前に撮ったもの。
左側にその日撮ったもの。
日付が入っていないと、どっちがどっちだか分からない。
つまり、全く変わっていないのだ。
ある程度の時間が経つと、骨折した部位に“仮骨 (かこつ)”というものが現れ、レントゲン写真にも写り込んでくるらしい。
“仮骨”とは 骨折や骨の欠損が起きた部分に、新しくできる不完全な骨組織、というものだそうだ。
う~む、この説明だけではなんだかよく分からない。
そもそも骨折とは、どのように治癒していくのだろうか。
まず、骨折を起こすとその骨折面より出血が起こるのだそうだ。なるほど、骨にも血が通っているのだ。
また、同時に骨芽細胞というものが出現する。この細胞は後に骨を構築する骨細胞のもとになるとのこと。
そして、骨折周囲に出血した血液は徐々に固まり繊維化していき、そこに骨芽細胞が定着し、仮骨を形成していくのだ。
つまり、“仮骨”とは骨折部を正常な骨で再生するまでの仮補修みたいなもののようだ。
この仮骨は、骨折部を取り巻いて、はじめは表層より形成し、徐々に骨の中心部へ到達していく。
ちなみに、この仮骨の形成が完成するまでは非常に脆い状態なので副木などの支えをあてて固定するか、もしくはギプスで固定しなければならない。
仮骨形成が完成するとしばらくの間は骨折部分に骨のこぶができたようにふくらむのだそうだ。
確かに腕を骨折した息子も、治っていく過程で、触ってみるとポッコリしたものがあった。
このこぶ状の仮骨は数ヶ月(年齢や部位により数年)かけて吸収されながら本来の骨に置き換えられていき正常な骨に戻るのだそうだ。
なお、正常な骨に戻るまでの間は、骨本来の耐久力が無いため再骨折しやすいということだ。
なるほど、気をつけるとしよう。
つまり、現在の私の状況は、血液が繊維化したものが骨を繋いでいるということになるのだろうか。
いやはや、何かが繋いでいるらしいことは分かっていたが、それが血液だとは思わなかった。
あっぱれ血液。
さて、レントゲン写真に戻るが、これを見て気になったことがある。
折れた骨の断面がズレているのだ。
素人目に見ても明らかにズレている。
もっとも、拡大してあるので実際にはわずかなものなのかもしれないが。
これを先生に聞いてみると、
「そうね、ズレてるね。」
あの、まっすぐにもどるんですか?
「いや、戻らないね。このままくっつきます。」
…。
しかし、よく聞いてみると、この程度のズレは大した事ではないということだ。
これを治すとなると、かなり大変なことをしなければならないようだ。
なんとも、骨の世界もイロイロとあるのだ。
それにしても、診察の時に先生が「痛い?」とか言いながら、折れた場所周辺をグイグイ押してきたのだが、家に帰ってからなんだかじんわりと痛みだした。
ほんの少しだけれど、でも痛い。
昨日までは、なんともなかったのに…。
せ、先生、その診察方法はどうなんですか。
ねぇ…、先生?
by kumoganagareteiku
| 2011-11-12 19:00
| エッセイ